VS.鉄のバケモノ

僕は高所恐怖症なんです。
もうね、ありえないぐらい高所恐怖症なんですよ。
マンションの二階とかでもちょっとこえーって思います。
そんな僕が今回飛行機(=鉄のバケモノ)に乗る事になりました。
いえね、別に今回が初めてじゃないんです。
始めて乗ったのが学生時代の修学旅行。
次が2002年8月10日、なっちの誕生日ライブin仙台。
この時決めたんです。ああ、俺はもう二度と飛行機(=鉄のバケモノ)には乗らないなって。
普通に無理ですから(w


時は経ち、2005年11月19日。
なっちライブ24カラット千秋楽in新潟。
新潟に新幹線で行ったとしても普通に4、5時間ぐらいかかる。
飛行機だとなんと1時間で着いてしまう。
しかも新幹線より安いときたもんだ。
じゃあ飛行機で(爆)。
なんとなくの勢いで飛行機で行ってみようと思いました。
その惰性で切符を購入。


・・あれ?ほんとに良かったの?
まあいいや。なんとかなるっしょ。


当日。
まずは今回対戦する事になる飛行機なる物を見てみようと
空港ロビーの窓から見てみました。
第一印象として、「デカ!」。
そう、この印象は確か仙台の時にもそう思った。
でもすっかり忘れていた(爆)。


続けて見ていると滑走路から飛び立つ飛行機が。
なんじゃこりゃー!!
なんか飛んでるで!!
ってか、あれ誰か上から糸かなんかで引っ張ってんちゃうん?



そうこうしているうちにフライトの時間が迫ってまいりました。
今回自分が乗る事になった飛行機はプロペラ機(w
いやね、これが一番安かったし、新潟に着いてからちょっと観光みたいなのも
してみたいなって思ってたから、時間的にこれが一番だったんですよ。


一歩一歩飛行機に近づいてみる。
うわ!なんかヘボいぞ(w
こんなんで大丈夫なのか?


外からパイロットが見えた。
どんな人物が操縦するのか?
見た所ベテランっぽい人物だ。
この人に任せとけば大丈夫なはずだとか自分に言い聞かせてみる。



いざ、座席へ。
幸か不幸か自分の席はちょうどプロペラの所。
プロペラを見て考えた。
もし飛行中このプロペラが外れてしまったらどうなってしまうんだ?
急に止まってしまったらどうなってしまうんだ?
危ない!やっぱ新幹線にするべきだったのか…。


そんな自分の不安なんぞお構いなしにフライトの時間がやってきた。
ゆっくりと滑走路を走り出す。
Uターンする感じでいよいよフライトだ。
ここで急加速。
これは以前の仙台の時を覚えていたので、大丈夫・・って事もなかったけど(w
もの凄い加速と共に飛行機は空へ。
ぐへ、気持ちわりー。
この胃の辺りがうにょうにょって感じが最高に気持ち悪い。
と、同時にこえー。
やっぱ降ろしてくれー。


周りからは友達同士で来ている客の笑い声が聞こえてくる。
バカじゃねーのかこいつら?
今自分が置かれている状況が分かっているのか?
浮いてんねんで!今地上におらへんねんで!!
落ちたら死んでまうねんで!


プロペラの様子を伺ってみる。
うん、好調に回転している。
ヲタが回るより高速に回転している(爆)。
しっかりその調子で頼むぜ。


ここからしばらくプロペラとのにらめっこが続く。
するとなんか耳が痛くなってきた。
なんじゃこりゃー。
と、思ったら飛行機が急に揺れだした。
そいや、さっき機内アナウンスで、気流の関係で揺れるとかなんとか言ってた。
って、揺れすぎちゃうん?
なんかやばくね?
周りからは相変わらずバカな連中の笑い声が聞こえてくる。
こんなバカな連中と俺は心中してしまうのか?
待ってくれ!俺にはまだやらねばならない事があるんだ。
そう、なっちの千秋楽を見届けなければならないんだ。
頼む!無事新潟まで!!!


耳の痛みは激しさを増してきた。
もう手で押さえてなきゃ痛くてたまんねー。
耳から顎(もすら)、首筋辺りまで痛みが伝ってきた。
ちょっと、本気で勘弁してくださいよ。
マジ限界っす。


機内アナウンスが。
「当機はまもなく新潟空港へ着陸します」みたいな。
ああ、ようやくか。
もうすぐこの苦しみから脱出出来るんだ。
しかし待て。まだ着陸という恐怖が待っている。
俺は知っている。
着陸の瞬間はえげつない揺れが待っている事を。


って、待った。
着陸の為、高度を下げるのはいいけど、今めっちゃ海の上だぞ?
なんか間違ってね?
海に着陸するのか?
って、本気で海とギリギリの距離まできてるんですけど。
あかん、海に堕ちる!!!
と、思ったぐらいに陸地が。
安心したのも束の間、ガガガガガガガガガガアアアァ!!!


どうやら無事(?)着陸したみたいだ。
耳から首への痛みはまだ残ってる。
デモオレイキテル。



・・・終わった。
鉄のバケモノとの戦いに俺は勝利したんだ。
なっちやったよ!俺やったよ!
なっちに会う為に苦しい戦いだったけど、俺乗り越える事が出来たよ。




飛行機。
やつはかなりの強敵だった。
強敵と書いて友と読むみたいな事を昔知人が言っていたけど、
やつに関してはとても友とは呼べない。
もういい。二度と会いたくないね。
アディオス飛行機。
もう乗らないよ(w
とか言いながらまた乗る事があったら優しくしてね(はぁと)。


あと、帰りは東京まで車で送ってもらい新幹線で帰りまいた。
この新潟から東京までの道のりも凄い事になってたんですけどね(w
結局ライブが終わって東京に着いたのが翌日の昼ぐらいでしたから(w